今から100年ほど前の日本では西洋建築はとても珍しいものでした。明治の終わりに美しい西洋建築を日本各地に次々と建てた建築家がヴォーリズ。その彼が拠点を置いていた近江八幡の町に行ってきました。

ただ小さな区域の中にあるといっても点在する建築物を見て回るのは少し大変……。でも車を借りると停める場所があるのかどうか。そんなときにこそ使いたいのが自転車ですよね。
近江八幡の駅でレンタサイクルを探します。すんなり見つかりました。

近江八幡駅北口にある駅リンくんです。1回利用500円で、運転免許証や保険証など自身を証明できるものが必要です。
駅からまず15分ほどひたすらに漕ぎます。風が冷たい!
するとヴォーリズ建築が多く立ち並ぶ界隈に到着です。
まずはヴォーリズ建築の由来となったヴォーリズ氏の銅像にご挨拶。ヴォーリズ氏はメンタームで有名な近江兄弟社の創業者でもあります。建築家でありながら商人、そのほか英語教師の一面もあったようで多彩な人物であることが伝わるよう……と思ったら意外と小柄でびっくり。

この日はヴォーリズ記念館が休館だったため入ることができませんでしたが、銅像のすぐ近くに記念館もありました。町の人から愛されていたことが伝わります。
彼が作った近江兄弟社のマークは日本人なら一度は見たことがあるおなじみの男の子ですよね。

そしていよいよマップ片手にヴォーリズ建築をいくつか見て回ります。
まずはヴォーリズ記念館。ここはヴォーリズ夫妻の邸宅に当たります。かわいらしい雰囲気を感じたのは私だけでしょうか。

続いて旧八幡郵便局。入口のひさしと窓の上のアーチがとてもキュート。こんな郵便局が大正時代の日常生活にあったなんて素敵ですね。

旧八幡郵便局からすぐのところにあったのがアンドリュース記念館。これがヴォーリズ建築の第一号だそうです。新しく見えるのは改築されているから。それでも彼のイメージが伝わる建物であると思います。

窓の和洋折衷感がおもしろい!

街並みをこうやって散策するといろんなものに出会います。自転車は自分のペースを作りやすく小回り抜群でおすすめです。
散策途中見つけたレトロポスト。この町の雰囲気にピッタリです。

洋館からそう離れていないところに堂々たる日本家屋。このバランス感が最高です。

最後に立ち寄ったバウムクーヘンで有名なクラブハリエ。こちらの建物も忠田邸というヴォーリズ建築になります。存分に堪能できる美しさはカフェ内部にあるようなので機会があればぜひ。

この日は何人もの人がそれぞれスマホを片手に散策を楽しんでいました。グーグルマップいいですね!!
近江八幡の街並みは和洋がちょうどいい具合にミックスされていました。時代もちょうどいい具合にミックス。この絶妙なバランスはとても素敵なものでした。こういうものを肌で感じることこそが現地に訪れる醍醐味なのかもしれません。
旅データ
- アクセス:近江八幡駅北口スタート
- URL:https://siga.jp/cycle/root/voris.php