北海道

【北海道】廃線の面影を探して。湖に沈む幻の橋「タウシュベツ川橋梁」

タウシュベツ川橋梁

最近、観光資源としても注目されている廃線跡。かつて数多くの鉄道が走っていた北海道では、そんな廃線跡がたくさん存在しているそうです。季節によって湖の底に沈んでしまうという“幻の橋”も存在すると聞き、行ってみることにしました。

帯広空港から車で約1時間半、大雪山のふもとにある上士幌町(しほろちょう)をめざします。

訪ねたのは6月の初めころ。雪が解け、北海道でもやっと暖かくなってきた頃です。移動の途中、車窓から一面の菜の花畑を見かけました。どこまでも続く、黄色のじゅうたん!まるで夢の中の風景です。

菜の花畑

新緑と広大な大地のパノラマを楽しみながら上士幌町に到着しました。最初に訪ねたのは「上士幌町鉄道資料館」。

鉄道資料館

1987年に廃線になった旧国鉄士幌線「糠平駅」跡地に建てられたそうです。館内では、士幌線の歴史や、運行当時の運転席からの映像なども見ることができました。

敷地内には当時の列車の車両も展示されています。森が豊かで林業が盛んだったころ、木材を運ぶ貨物列車も走っていたそうです。

展示車両

糠平駅の看板も設置されていました。

糠平駅の看板

そして線路も残されていました。この線路は、なんと夏には“足こぎトロッコ” が運行されているそうです。往復1.3㎞ほどの距離を線路の上を進むことができ、家族連れなどの観光客に人気だそうです。

線路

その役目は変わってもまだ現役で使われている線路。何だか少し嬉しくなりました。

資料館で旧国鉄上士幌線の歴史を知ったところで、“幻の橋”と言われる、タウシュベツ川橋梁に向かいました。車では近くまで行けないので、国道沿いにある「タウシュベツ展望台」から見ることにしました。

展望台までは森に囲まれた遊歩道を歩きます。マイナスイオンたっぷりの森の香りに癒されます。大きなハルニレの木にも出会いました。

ハルニレの木

展望台に到着すると、木々の向こうにアーチ橋が見えます(写真では小さくてみにくいですが…)。

幻の橋

近くで見ると、古代ローマの遺跡のような雰囲気のこの橋。毎年6月ごろから沈みはじめ、8月ごろには完全に水没してしまうそうです。ふたたび姿を現すのは湖が凍結した1月ごろ。

何度も湖に沈んではふたたび姿を現す、という過酷な環境にあるため、あと何年かすると崩壊してしまうかもしれないそうです…近くで見られるツアーもあるそうなので、機会がありましたらぜひ近くで見てみることをおすすめします。

国道273号線からはほかにもいくつかのアーチ橋をみることもできました。

アーチ橋

こちらは第五音更川橋梁。「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」の名前で、北海道遺産にも選定されているそうです。

かつて林業で栄えたこの地域。きっとたくさんの人がここに暮らし、鉄道を利用していたのだと思います。当時の様子を想像しながら、自然に還りつつある廃線跡に歴史のロマンを感じた旅でした。

旅データ