近頃何かと話題の夜行列車。定時運行しているのは「サンライズ出雲」「サンライズ瀬戸」だけとなってしまいましたが、山陰や四国のパワースポット巡りに利用してみたいな…とお思いの方も多いのではないでしょうか。
しかし夜行列車って何か大変そう、人目もあるし…と不安に感じる点も多いと思います。今回は「走るビジネスホテル」とも称されるサンライズについて2回に分けてご紹介します。
プライベートもバッチリ!さまざまな席タイプ
サンライズの座席は個室を基本としています。金額や広さにより「ソロ」「シングル」「シングルデラックス」「シングルツイン」「サンライズツイン」に分かれています。
おのおのの旅の計画に合ったお部屋を選んでくださいね。各部屋の号車と部屋番号は決まっていますので、予約時に指定することができます。みどりの窓口で駅員さんとよく相談してみてください。
ちなみに乗車料金は、目的地までの乗車運賃+定額の急行料金+各席タイプ料金の合計が必要です。
ソロ
サンライズで一番リーズナブルな個室です。その分狭く、昔の開架式B寝台(2段ベッドのやつです)の広さでカギ付きの個室になった、というイメージ。1階席と2階席があり、2階の場合もドアの中に登る階段(ステップのようなもの)があります。
部屋内はドアを開けるとすぐにベッドがあり、座ったり寝転んだり荷物を広げたりは基本この上で行います。荷物が置ける棚は2階席だけにしかありません。また1階・2階とも天井が低く、立ち上がって着替えなどはしづらいです。
ただし窓が大きいことと、木目調のインテリアのためか閉塞感はあまりありません。子どもの頃に夢中になった秘密基地のような、ちょっとワクワクする雰囲気を味わえます。
シングル

サンライズで主力の部屋タイプです。こちらも上下に部屋のある造りですが、JR東日本のグリーン車のように車両を最初から2階建てに造っているので、ソロよりも各部屋の天井が高いです。
部屋の中に階段がないので、その分部屋幅も広く使えます。また車両により上下階に分かれていない平屋タイプの部屋もあります。


室内はやはりベッドが大部分を占める造りですが、入口ドアの前に若干スペースがあったり、枕元にテーブルが備わっていたり、ベッド幅もソロより余裕があったりと中々快適です。
特に2階席の窓はとても大きくて、ここから眺める朝方の瀬戸内海や宍道湖はとても素敵な景色です。
入口近くに大きな姿見がありますので、後述する洗面所まで行かなくてもメイクなど身支度ができる点も魅力です。

ただし荷物置きスペースはあまりないので、キャリーバッグなどの大きい荷物は入口付近に置くようにしましょう。
シングルデラックス
「走るホテル」の二ツ名はこの部屋から来ています。ソロ・シングルが廊下の両側に部屋を配置しているのに対し、こちらは窓側の廊下以外はすべて部屋スペースとなる造り。
すなわち倍近い広さがあるのです。加えて全室2階席となり、天井の高さもじゅうぶんあり車窓の眺望も素晴らしいです。
室内には広めのベッドだけでなく、洗面所、イスと机が備わった上である程度動けるスペースもある…夜行列車でここまで贅沢でいいの?と心配になってしまうほど。姿見ももちろんあるし、荷物スペースの心配も無用という快適さです。
後述するシャワー室も同じ車両に専用のものがあり、他の部屋タイプでは別途購入しなくてはならないシャワー券も部屋に最初から備わっています。
値段は部屋代だけで14,000円台と少々値が張りますが、こうした設備のため人気がある部屋タイプです。
サンライズツイン
シングルデラックス車輛の1階に設けられた部屋です。広さはデラックスと同等で、1階にある分少々開放感が劣ります。
部屋の両側にシングルと同じサイズのベッドが備わっており、歩き回れるスペースが広い以外は設備はシングルと同じです。ホテルのツイン部屋簡易版といったイメージです。
それでも夜行列車での移動中、友人や家族、恋人と同じ空間で過ごせるというのは嬉しいもの。長旅の思い出がよりたくさん残せることでしょう。
シングルツイン
こちらはシングルと同じ部屋幅で、上下にベッドを配置したお部屋です。こうして書くと2人部屋のようですが、1人での利用も可能です。
1人の時は上のベッドを壁側に跳ね上げて収納しておいても良いし、下段席はソファ座席に変わるので、通常は下段で過ごして寝るのは上段で…なんて素敵なこともできます。
2段ベッドへの登りははしごでなく簡易ステップ(急な階段のようなもの)ですので昇降もラクです。
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