コッホ城はウェールズの首都カーディフの郊外にあるお城で、森の奥にひっそりと佇んでいる、おとぎ話に出てくるようなかわいらしいお城です。ちなみにコッホ城とは「赤い城」という意味だそうです。
13世紀ごろに建てられて長い間廃墟になっていましたが、19世紀にビュート侯爵が奥方への贈り物としてこの城を買い取り改築したと言われています。
日の長い夏ならばロンドンから日帰りで訪れることもできそうですが、今回は冬だったのでカーディフに宿をとりました。
カーディフの駅前から路線バスに乗って出発です。
一応バス停の名前は控えてありましたが、乗客のおじいさんに一人で来たのか、どこから来たんだ、どこに行くんだと声を掛けられ、コッホ城に行くのだと言うと「ここ!次のバス停で降りてここの道を上がるんだよ!」とお城に続く道の場所まで教えていただきました。
バスを降りておじいさんに教わった道を上ること10分、木々の向こう側にお城が見えました。

入口はこんな感じです。冬で雪までちらついていたので観光客は少なく、ゆっくりと見学することができました。

エントランスを入り中庭に出ます。赤い城の名の通り所々に見られる赤色の木がアクセントとなっています。

上の写真に写っている2階部分の廊下から反対側の中庭を見下ろしてみました。中央部の扉がエントランスから続く扉です。

廊下は細く迷路のように曲がりくねっていて、生活空間を分けるためなのか、それとも一応防衛上の理由なのか、途中で途切れて行き止まりになっている個所などもあります。
同じ階にありながら一度下階の廊下を経由しなければ行けない部屋もありました。

こちらはお城のキッチンです。大きなかまどが見えます。ここでも赤が良いアクセントとなっていますね。

こちらは奥方様の寝室です。色調はもちろん赤。調度品などもかわいらしくいかにも女性のお城という雰囲気でした。

改築されたのが19世紀だったことや女性へのプレゼントであったことなど、お城と言っても戦争のための城とは少し雰囲気の違う、メルヘンチックなお城でした。
目立った案内板などがなかったので、バスでおじいさんが教えてくれなければもしかしたらたどり着かなかったかも知れないという気がしました。
ウェールズの人は親切という話をどこかで耳にしましたが、ちょっぴり実感したコッホ城への旅でした。
