愛知県犬山市にある犬山城は国内に5つしかない国宝に指定された城で、現存している城の中では最古の木造天守閣です。
1537年に織田信長の叔父信康によって築城され、江戸期には成瀬氏が城主となり、1617年頃に現在の形に改修し幕末まで居城していました。
今回はその犬山城とその城下町をぶらぶらとお散歩してきました。
犬山駅から徒歩5分ほどの所にある本町通りがお城に続くメインストリートです。城下町の面影が残る風情ある通りで、道の両脇には雰囲気の良い建物が連なっています。

雰囲気の良い建物は飲食店やお土産屋さんなどになっています。甘味処が多く、お団子や五平餅、ソフトクリームなどを食べながら散策する人の姿が多く見られました。

こちらは旧磯部邸です。柏屋という屋号で呉服店を営んでいた幕末の商家がそのまま保存されていて、中を見学できます。

中に入ってみました。いわゆる「ウナギの寝床」と呼ばれる、間口が狭く奥行が長い町家の作りです。古い調度品や波型の梁などがいい感じです。

中庭はこんな感じです。立派な灯篭がありました。

磯部邸の外観です。「起り屋根(むくりやね)」と呼ばれる、少しカーブした屋根が特徴的です。犬山市内の町家ではここのみ現存しているそうです。

旧磯部邸を出て本町通りに戻ります。路地にも雰囲気があります。

本町通りを5分ほど歩くと、ビルの向こう側に小さく犬山城が見えてきました。わかりますか?

2つの神社が並んで建っていました。これが犬山城へ上る入り口になります。

どちらの神社からも登れますが、左側の三光稲荷神社から登ることにします。歴代の城主の守護神社です。

三光稲荷を抜けて坂道を登っていくと、お城の門が見えてきました。

正面からみた犬山城です。天守はそれほど大きくはありませんが、その姿は堂々としています。

お城につきものの急な階段を上っていきます。途中の階から見えた紅葉を1枚。当時の城主もこんな光景に心を休めたのかも知れません。

こちらは城に攻め寄せられた時、石を落として撃退する「石落としの間」です。

狭くて急な階段を上り、やっと最上階にたどりつきました。城の裏手を流れる木曽川が見えます。萩生徂徠が命名したと言われる「白帝城」という別名は、この木曽川を長江になぞらえ、同じように川沿いの丘に建つことにちなんだものだそうです。

名古屋方面を望みます。これだけ眺望が良いと、遠くからでも敵の動きがよく見えそうです。裏手は木曽川で攻めかかるのは難しいため、表側の敵にだけ注力できるということになります。

天守閣から降りてきました。四季咲きの桜が咲いていたので、お城と共に1枚。

登るときに通らなかった2つの神社のうちのもう片方、針綱神社を通って城下町に戻ります。

本町通りに戻ってきました。ちょうどお昼時で、あちこちのお店に行列ができていました。

現存する最古の天守閣と古い建物の残る城下町。名古屋からもそれほど遠くないので、週末のショートトリップに最適です。名古屋で時間が余ってしまったらぜひ訪れて、城下町の雰囲気を楽しんでみてください。
旅データ
- 入場料:550円
- アクセス:犬山駅から徒歩5分
- URL:https://inuyama-castle.jp/