チェスターの旧市街を囲む城壁の旅も半分まで進みました。イーストゲートを起点に反時計回りに東側→北側→西側と進み、西側の中間点、ウォーターゲートまで来ました。
ここからは南西の角までチェスター競馬場に沿って進んでいきます。その歴史は古く、16世紀まで遡ると言われています。こじんまりと可愛い競馬場で、城壁からもターフの緑を見渡すことができました。

競馬場の南にはチェスター城があります。城壁側からは外観しか見られませんが、11世紀に造られたという建物の跡を見ることができます。

チェスター城に沿って左手に曲がり、南側の城壁を歩きます。このあたりは市街地の中を城壁が通っています。
城壁に沿って立つ建物の壁に花が飾られていました。夏のイギリスは家の軒下や庭先、外壁や街灯など至る所に花が飾られていて、日差しを楽しむかのように街全体が華やかに彩られています。

南の城壁を抜けて東側の城壁に戻ってきました。城壁沿いの道にはチェスター市街に現存する最古の家並と言われているチューダー朝の建物が並んでいます。

この付近にはローマ時代の遺跡も多く残っており、その中でも劇場跡は保存状態も良く、城壁からも半円形のスタンドがはっきりと見えます。さまざまな時代の建築物が残るチェスターの歴史の深さを感じます。

そろそろ城壁一周の旅も終わりです。左奥に出発地だったイーストゲート上の時計塔が見えています。
一周3キロなので普通に歩けば1時間ほどで回ることができますが、写真を撮りながらゆっくり観光したので、3時間ほどかかりました。

時計塔からチェスターのメインストリートであるザ・ロウズを見下ろしてみました。
この道は両側の建物が連なったアーケードになっているのですが、1階部分だけではなく2階もアーケードになっていて、1階と2階にはそれぞれ別のお店が入っている、珍しい作りになっています。
この付近もチューダー朝の建物が並んでいて、まるで中世のテーマパークにいるかのような、景観の良いエリアです。

イーストゲート脇の階段を下りて城壁一周の旅を終えました。ローマ時代から存在する城壁、古い大聖堂、チューダー朝の家並など、チェスターの歴史を辿る興味深い旅となりました。
城壁だけではなく、ザ・ロウズをはじめとした旧市街の街並みは雰囲気も良く、ショッピングや街歩きがとても楽しい所です。
ロンドンからは少し遠いですが、イギリス旅行の際にはぜひチェスターを訪れて、歴史ある城壁都市ならではの雰囲気を感じてみてください。
