【北海道】ディープな旅に。かつて炭鉱で栄えた町「美唄」にその面影を訪ねる

美唄(びばい)は、北海道の有名な観光地は、もう制覇してしまった…もう少しディープな北海道旅をしてみたい!という方におすすめの場所。札幌から特急電車で30分ほど、かつては「炭都」と呼ばれた街でもあります。

日本の近代化を支え、黒いダイヤと呼ばれた石炭、その石炭を掘り出す炭鉱で大いに栄えていた「炭都」でした。当時に比べ、今の人口は3分の1ほどに減っているそう。

炭鉱は閉山された今、残された当時の面影を探して旅をしました。

遺構シルエット

まずは、炭鉱の遺構が残る「炭鉱メモリアル森林公園」に向かいました。途中には、廃線になった鉄道の駅舎が。美唄鉄道「旧東明駅」には、石炭を輸送に活躍したSLが保存されていました。

SL

広大な北海道の景色にSLは似合っただろうな…などと想像しながら、ぐるっと無骨でカッコいい車両を見て回りました。この駅舎、廃線になったにも関わらず、とてもきれいと思っていたら、地元保存会の方たちが手入れをしているそう。

閉山によってふるさとを離れた人たちが、もし戻ってきた時に何もなかったら悲しいから…という想いで活動しているとか。いろいろなドラマのある土地だと、ここでも実感させられました。

そして炭鉱メモリアル森林公園に到着。

炭鉱メモリアル森林公園

昭和47年に閉山した三菱美唄炭鉱跡地の公園です。2棟の赤い建造物は、「竪抗巻揚櫓」という石炭を運び出すのに用いた立坑巻き上げ機。

当時使われていたまま残されています。その形に映画の天空の城ラピュタで、パズーが働いていた炭鉱のシーンを思い出したりして…。

そして、石炭を保存した「原炭ポケット」。このふたつの遺構は、経済産業省が指定する“近代化産業遺産”に認定され、当時を知る貴重な遺産とされています。

原炭ポケット

でも、とっても静かな公園で当時のにぎわいを想像するのは難しく、ひっそりと残された遺構を前に時代の流れを感じていました。

当時の様子を知るために「三菱美唄記念館」に。最盛期の炭鉱のにぎわいはすごかったとか。街の映画館では、東京と同時に映画が封切られ、大相撲の巡業や、人気歌手の公演なんかも盛んに行われたそう。

三菱美唄記念館

そんな場所がまるごと消えてしまうなんて、何だか信じられない話です…。

どんどんセンチメンタルな気分になりながら、最後に訪れたのは、「アルテピアッツァ美唄」。炭鉱の閉山で閉校した旧栄小学校を、世界的な彫刻家安田侃さんがアート空間として再生したそうです。

アルテピアッツァ美唄庭

広々とした空間に彫刻作品が点在して本当に素敵な場所!

校舎

校舎にも作品が展示されていて、その一体感が何ともオシャレ!木造の校舎にきっとだれもが懐かしさを感じる場所です。

校歌

壁には小学校の校歌が。炭鉱で働く人たちは、「一山一家」といわれ、みな家族のような強い連帯感で生活していたそう。

崩落事故など危険と隣り合わせの仕事をする父親たちを子どもたちはどう見ていたのでしょうか…。この校歌からは、きっと誇りに思っていたのだろう、と感じさせられました。

夕暮れの校舎

「炭都」は、面影でしか見ることができませんでしたが、必死に生きてきた人たちのおかげで、今の私たちの暮らしがある。

その事実を知らなかった歴史、知っておくべき歴史にふれて突きつけられた気がします。毎日、頑張って生きよう!という何だかそんな気持ちにさせられました。

失われた街の風景にノスタルジーを感じつつ、遺産をアートで再生する最新おしゃれスポットに癒され、何だかいろいろとココロに感じる旅でありました。

旅データ

・アクセス:JR美唄駅から車で30分

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