「A列車で行こう」と聞いて、ピンとくる方もいるかと思います。そう、この列車はジャズが流れる大人の列車なのです。今回は、この「A列車で行こう」と、通常の三角線の往復乗り比べの旅をご紹介します。
A列車が走る今回の路線は、熊本から宇土半島を横切り熊本の最西端にある三角駅を結ぶJR三角線。三角線は、熊本県宇土駅から宇城市三角駅までの全長25.6kmを2両編成で走る創業明治32年の歴史ある路線です。

まずは熊本駅から通常の三角線に乗ります。2両編成で、ワンマン運転、途中駅がほぼ無人駅なので、電車に乗る際には整理券を取ります。電車はレトロな扇風機付き。

電車の中に料金ボックスがあり、下車時に料金を払います。

各駅停車なので、小さな駅舎を眺めながらのんびり電車の旅を楽しめます。約1時間の電車の旅の終着点は三角駅です。

駅から歩いて5分のところにある三角港から天草方面へフェリーが出ています。また港のそばに道の駅もあるのでお土産などの買い物を楽しむこともできます。
フェリーに乗って天草へ渡るもよし、折り返して電車の旅を楽しむもよし。世界遺産に認定された三角西港へ足を伸ばしてもよいでしょう。
さあ、帰路は楽しみにしていた観光特急「A列車で行こう」に乗ります。

一歩足を踏みいれると、そこは大人の空間。

ジャズが流れる車内、バーカウンターとバーテンダー。それだけでもうテンションMAX!歓声をあげたくなりますが、そこは大人の女の一人旅。落ち着いて楽しみましょう。
座席は全席指定なので、海を見たいなら、座席は進行方向に向かって左を選ぶことをおすすめします。
内装は、木をふんだんに使い、重厚かつクラシカル。

窓にはめられたステンドグラス、ショーケースに収まるロザリオや、陶器製の天草四郎像。

A列車で行こうオリジナルグッズなども販売されています。

バーカウンターでカクテルを飲むのも忘れずに。

おすすめは熊本産のデコポン+ハイボールのカクテル「Aハイボール」。バーカウンターには無料ポストカードも置いてあり記念スタンプを押せるようになっているので貰っておくと、いい記念になります。

カクテル片手に座席から海を眺めると、どこまでも広がる有明海の美しさを独り占め。特に干潮時の御越敷(おこしき)海岸は、絶景です。
御越敷海岸の前では列車がスピードを落とし、写真撮影タイムのサービスや、乗務員の方がパネルを持って記念撮影のお手伝いもしてくれます。
雰囲気に浸っていると1時間なんてあっという間で、まるで夢の中のようでした。終点の熊本駅に着いて、列車を降りた後もなんだかまだふわふわしていました。
この列車、普通の列車のイメージを大きく覆してくれること間違いなしです。ぜひ、クラシカルかつ、優雅な列車の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか?
旅データ
- 運行日:土曜・日曜・祝日運転(※春・夏・冬休みは毎日運転)
- 料金:乗車券+指定席特急券
(例)熊本-三角の場合:740円+1,130円で1,870円 - 予約:JR九州
- URL:https://www.jrkyushu.co.jp/trains/atrain/
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